ベン・トー4 花火ちらし寿司305円

ベン・トー 4 花火ちらし寿司305円 (スーパーダッシュ文庫)

ベン・トー 4 花火ちらし寿司305円 (スーパーダッシュ文庫)

あらすじ

槍水先輩率いるHP同好会は夏休みを利用して強化合宿に向かう。行き先は、山。目的地に向かう途中で下車してサラリーマン達と朝の弁当争奪戦をしたり、合宿地のお祭りに参加したり・・・。そして夜、ある一つの弁当を求めて全国から集まった規格外の狼たちが争う中、彼らもまたその弁当を求めて争いに身を投じていく。

また“変態”が

夏休みに入ってますます変態っぷりに拍車がかかっている佐藤。今回は槍水先輩の服装や何気ない動作に興奮を覚えつつ・・・・・しかし、合宿についての「お決まり」には完全にスルーされたり妨害されたりしてますね。微妙に不幸と言うか・・・まあ変態だからしかたないか。
槍水先輩も大変ですね。佐藤にこっそりと視姦され(気づいていないようです)、途中から参加した著莪に風呂場で色々され・・・。これはこれで良いんですが。ね。

更なる変態が・・

しかし、今回最も酷いのは白粉でしょうね。

「……お背中、流しましょうか……?」
 それは何とも大きな害虫だった。ガラス戸の隙間から僕を見ている、白粉花という名の害虫である……。しかも眼鏡を装着しつつ片手には風呂場に似つかわしくないメモ帳とペンのセットまで装備しているところを見ると……奴は本気だ!目つきがすでに研究サンプルを見る科学者みたいに鋭い!僕の背中及びケツを舐めるように観察していやがる!

こいつ・・・・これだけで既に危険な感じですが、さらに佐藤のものに触れようとして「無意識に手が…」とか、もう、ね。想像したくない世界までいっちゃってます。
二つ名つかないのかなぁ・・・・。変態を凌ぐ名をつけてもらいたい。

本編は・・・?

「変態」について色々と書いてましたが、一応今回の主題は「絆」とかそんなカンジでしょう。淡雪えりかと禊萩真希乃の関係の問題・・・なんですが、それも弁当争奪戦と佐藤と著莪が混ざってくることによって変質してる・・・ここがこの本の醍醐味でしょう。


そして、例のごとく戦いが熱い!今回は合宿編ということでHP同好会のメンバー以外は新キャラばかりです。全国から強敵・難敵が集まって、とのことでしたがやはり強くなっていくごとに「個性」や「特殊能力」が現れるのですね・・・。個人的には「大顎」とか「天井の蜘蛛」たちによってもう少し混戦にして貰いたかったんですが・・・やはり分量の問題かな?もっと増やして「境界線上のホライゾン」ぐらいにしても問題ないと思うんだ・・・・。

まとめ

面白かった。
今回も「変態」の二つ名を裏切らず佐藤は変態でしたし石岡くんは健在(?)で、なにより白粉の暴走具合が半端なかった。いいぞもっとやれ。そしてなにより戦いの描写がとても熱(厚)く、圧巻でしたね。君達は一体何のために戦っているのか、と問いたくなるような・・・いや、半額弁当なんですが。
次も迷わず買いますよ。そう言いたくなる一品でした。

そういや

この作者さん、ブログやってるらしい。
アサウラの生存観察室